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院長コラム -コンバインド検査とは?-
出生前検査というとNIPTを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、妊娠の早い時期に超音波検査と採血を組み合わせて行う「コンバインド検査」も、選択肢のひとつとしてよく知られています。今回はこのコンバインド検査について、基本的な内容をご説明します。
コンバインド検査とはどのような検査か
コンバインド検査は、妊娠11週0日から13週6日ごろの間に行う検査で、赤ちゃんの首の後ろのむくみ(NT:Nuchal Translucency)を超音波で計測し、あわせて妊婦さんの採血による専用の血液検査の結果を組み合わせて、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーの可能性を計算する検査です。「オスカー検査」と呼ばれることもあります。NTに加えて、鼻骨の有無や心臓の弁の血流など複数の超音波マーカーをあわせて確認することで、より精度を高めることができます。
精度の高い検査には、専門的なトレーニングが必要です
NTをはじめとする超音波マーカーは、わずかな計測のずれが結果に大きく影響するため、国際的な認定制度による研修と技術認証を受けた検査者が行うことが推奨されています。当院でも、ISUOGや英国胎児財団の国際的な基準に沿った胎児超音波診断を行うよう努めています。
結果の見方について
結果は「1/256」のような確率、または基準値(カットオフ値)をもとにした「スクリーニング陽性・陰性」という形で示されます。ここで大切なのは、陽性という結果が出ても、それは可能性が高いことを示すにとどまり、実際に病気がある方は一部にとどまるという点です。年齢によって陽性的中率は異なり、35歳前後の方で数%程度、40歳では10%台前半といったデータが報告されています。逆に陰性の場合は、実際に病気がないことがほとんどです。診断を確定するには、羊水検査などの確定検査が別途必要になります。
NIPTとの違い
NIPTと比べて早い時期から受けられ、費用も比較的抑えられる一方、トリソミーを見つける精度はNIPTよりもやや低いとされています。また超音波で全身の様子を確認できるため、対象の3疾患以外の気になる所見に気づくきっかけになることもあります。それぞれに特徴があるため、どちらが優れているというよりも、ご自身の状況や考え方に合わせて選んでいただくことが大切です。
どのようなタイミングで検討されるか
コンバインド検査は妊娠初期に受けられるため、「早い時期に結果を知っておきたい」「まずは超音波を中心とした検査から考えたい」という方に選ばれることが多い検査です。もちろん、NIPTを最初から検討される方、両方の検査について詳しく知ったうえで決めたいという方もいらっしゃいます。どの検査にも一長一短があるため、迷ったときは一人で抱え込まず、医療者に相談しながら考えていただくことをお勧めします。
大切なのは、納得して選ぶこと
コンバインド検査もNIPTと同様、受けるかどうかはご本人とご家族の自由な選択です。当院では検査を一方的にお勧めすることはせず、それぞれの検査の意味や限界を十分にご理解いただいたうえで、納得のいく決定ができるよう遺伝カウンセリングを通じてサポートしています。気になることがあれば、どうぞ気軽にご相談ください。