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【院長コラム 第2回】
妊娠を支える3つの栄養の視点
― 卵子・子宮・免疫を整えるという考え方 ―
中曽産婦人科医院 院長の中曽です。
第1回では、妊娠前から重要となる「葉酸」についてお話ししました。
今回は一歩進んで、妊娠を支える体の仕組みを、栄養の視点から立体的に捉えることをテーマにお話しします。
機能性医学では、妊娠を
「偶然の出来事」ではなく、
体の準備が整うことで迎えやすくなる生理的なプロセスと考えます。
その鍵となるのが、次の3つです。
■ 卵子の質とミトコンドリア
卵子や精子の中でエネルギーを生み出しているのが、ミトコンドリアです。
ミトコンドリアは、受精・初期発生・細胞分裂といった重要な過程を支えています。
しかしミトコンドリアの機能は、
- 加齢
- 酸化ストレス
- 栄養不足
によって低下しやすいことが分かっています。
機能性医学では、卵子の質=ミトコンドリアの働きと捉え、
抗酸化作用を持ち、エネルギー産生を支える栄養素(コエンザイムQ10など)が注目されています。
卵子の質を高めるという考え方は、
「卵の数を増やす」のではなく、
今ある卵子が持つ力を最大限に引き出すという視点です。

当院が採用している還元型コエンザイムQ10サプリメント
■ 子宮内膜環境と栄養
妊娠成立には、受精卵を迎え入れる子宮内膜の状態が非常に重要です。
子宮内膜は毎月、
- 剥離
- 再生
- 血管新生
というダイナミックなターンオーバーを繰り返しています。
この過程には、
- タンパク質
- 亜鉛
- 鉄
といった栄養素が深く関与します。
特に亜鉛は、細胞分裂やホルモン受容体の働きを支え、
内膜の厚みや柔軟性、血流維持に関与します。
銅は血管の弾力性や鉄代謝を支え、
両者のバランスが取れていることで、着床しやすい内膜環境が整います。

当院が採用している亜鉛・銅サプリメント
■ ③妊娠初期の免疫とビタミンD
妊娠初期は、免疫の「強さ」ではなく、免疫のバランスが重要な時期です。
母体は、遺伝的には「異物」である胎児を受け入れるため、
免疫を適切に調整する必要があります。
この免疫調整に関与するのが、ビタミンDです。
ビタミンDはビタミンでありながら、
免疫細胞に働きかけるホルモン様作用を持つことが分かっています。
ビタミンD不足は、
- 着床障害
- 妊娠初期のトラブル
との関連が報告されており、
近年、妊活期・妊娠初期における重要性が注目されています。

当院が採用しているVitD &オメガ-3サプリメント
■ 栄養は「未来への投資」
周産期の栄養は、
妊娠の成立だけでなく、その先の母子の健康にも影響します。
サプリメントは、魔法の薬ではありません。
しかし、正しい知識のもとで活用することで、
体の土台を整え、妊娠を迎える準備を静かに支えてくれます。
■ 次回以降の院長コラムについて

今後は、妊娠期に特に重要となる栄養素について、解説していく予定です。
- オメガ3脂肪酸が母体の炎症調整や胎児の発育に果たす役割
- ビタミンDによる免疫バランスと妊娠経過への影響
- ヘム鉄を中心とした妊娠期の貧血予防と栄養管理
などを取り上げ、
「なぜ必要なのか」「どの時期に意識すべきか」を
医学的根拠に基づいて分かりやすくお伝えします。
正しい知識を身につけ、
不安ではなく「理解」をもとに、
安心して妊娠期を過ごしていただければ幸いです。